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実験目的の書き方

学生実験のレポートの最初には、普通実験の目的を書きます。
ここには、「なぜその実験を行ったか?」「実験を通して知りたいことは何か?」などを書くと良いです。

実験書や配られたプリントに実験目的が書かれていることも多いと思います。その場合は、丸写しにならないように、少しアレンジするのが良いでしょう。
一方、目的がどこにも書かれていない場合には、自分なりに記述する必要があります。
分量は、数行程度でも十分だと思われます。

実験目的の悪い例

・学生実験に出席してレポートを書くことで、単位を取って進級する。
・有機化学の学生実験授業の一環として、教員やTAの指示通りに正しく実験を行い、高評価を得る。

実験目的の良い例

●どのような実験結果を得たかったのか、どのような考察をしたかったのか、を書くパターン
・空気やさまざまな気体中の音速を測定する。測定した音速と気体分子の構造について考察する
・甲殻類・菌類の酵素を抽出し、糖質加水分解の酵素反応について、pH、反応時間、酵素量、基質量、基質の種類に対する依存性を調べる。
・pH滴定によって、水素イオンの活量係数、水の自己解離定数、EDTAの酸解離定数を求める。また、EDTAの溶存状態について考察する。
・ナフタレンのベンゼン溶液の凝固点降下を測定することで、ナフタレンの分子量を求める。また、凝固点降下に関する理解を深める。

●実験を行うこと自体が目的、とするパターン
・ピペットマンの取り扱いに習熟する。
・フェロセンの合成実験を行う。またフェロセンの構造や物性について考察する。
・無菌操作、電気泳動によるDNAの解析、DAN組み換えなどの原理や手法を学ぶ。

実験目的は、「…を求める。」や「…を測定する。」、あるいは「…について考察する。」などのパターンがあります。また、「…についての理解を深める。」や、「…の操作に習熟する。」などの書き方もあります。

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