化学の迷路
化学の迷路 > 高校化学の解説とコラム > 純物質と混合物

純物質と混合物

純物質とは、1種類の純粋な物質のことです。
混合物とは、2種類以上の純物質が混ざり合っている物質のことです。
つまり混ざりものかどうか、ということですね。
すべての物質は、純粋な物質と、その混ぜ物とに分けられます。

例えば、水、食塩、酸素などはみな「純粋な」物質です。
しかし、食塩水は、混ぜ物、つまり混合物です。なぜなら食塩水は 水と食塩を混ぜたものだからです。

純物質と混合物を見分ける方法は、
混合物は「混ぜ方」、「濃さ」によって性質が変わるもの、と考えると良いです。
例えば、食塩水の場合、
水と食塩を混ぜる割合、つまり食塩水の濃さによって、食塩水の性質が変わりますよね。
当然濃い食塩水のほうがしょっぱいですし、重さも重くなります。
空気も混合物です。空気も、窒素、酸素などの混ぜ物ですから、例えば酸素の薄い空気中では 物が燃えにくい、息苦しい、など、混ぜ方によって性質が変わるわけです。

逆に、純物質は混ぜ物ではないので、混ぜ方によって性質が変わる、といったことはありません。
水は水であり、いつでもどこでも性質は変わりません
(もちろん暖かい水とか冷たい水とかはありますが、混ぜ方で性質が変わっているわけではないですよね。)

つまり、性質が常に一定であることが純物質の特徴です。

ちなみに、 ミネラルウオーターなどでよく耳にする硬水、軟水というのは、 水の中に混ざっている物質の種類や濃度によって決まります。
つまりミネラルウオーターは混合物であるといえます。化学で「水」といえば実験で使うような蒸留水、つまり何も混ざっていない水です。

化学の迷路 このサイトはリンクフリーです。 Copyright © 2015 Komei Moroto